石油、天然ガス、地熱エネルギー、温泉・水井戸、近年ではメタンハイドレート開発など、地下資源開発事業への泥水材料(調泥剤)、セメント材料および技術サービスを提供しています。業界では、泥水は井戸の血液と呼ばれ、掘削工事の成否に大きく関わる重要な役割を担います。私たちは計画の立案からフィールドでのエンジニアリング、工事終了後の検証と次なる計画へのフィードバックという継続的改善を繰り返し、常に最善のソリューションを提案することで国内唯一の総合泥水会社としての責任を果たしています。
掘削工事関連の取扱製品はこちら超高温度用泥水
”坑底温度が240℃を超える超高温度下でも、安定した泥水性状ならびに、坑内安定性を得ることが出来ます。”
従来の水系高温度用の泥水材料はほとんどが有機系ポリマーであるため、それらの適用温度は210℃以下でした。したがって、それ以上の高温度下においては安定した泥水性状を維持することが困難であり、安全に掘削作業を続けることが出来ませんでした。
テルナイトの超高温度用泥水システムは、ハイパーゲル(増粘剤、耐熱性370℃)とG-500S(泥水安定剤、耐熱性約250℃)を中心に、各種高温度用泥水調整剤を併用した全く新しいタイプの水系超高温度用泥水システムで、坑底温度が240℃を超える環境下でも安定した泥水性状を維持することが可能で、大深度の掘削作業を安全に進めることができます。
高比重下においても安定した泥水性状を示しますので、高温度で、かつ高比重となる坑井においても安心して使用出来ます。
熱による粘性の変化が小さいため、高温度下においても安定した増粘効果を発揮します。
地層に対する影響も小さく、環境にも優しい泥水システムです。
基本組成
清水 | 100cc |
---|---|
テルゲル | 0~2.0g |
ハイパーゲル | 1.0~2.0g |
ホスタドリル | 1.0~2.0g |
G-500S | 1.5~2.0g |
苛性ソーダ | pH10.0相当 |
バライト | 必要量 |
アステックス(S) | 1.0~2.0g |
クリーンリューブ | 2.0~3.0g |
一般泥水性状
比重 | 1.03~2.20 |
---|---|
F-Vis (秒) | 40~80 |
PV (cp) | 25~45 |
YV (lb/100sq.ft) | 10~25 |
Gel (lb/100sq.ft) | 2~5/5~15 |
API Filtrate (cc) | 5.0以下 |
HTHP Filtrate (cc) | 20.0以下 |
pH | 10.0程度 |
MBC (cc/cc mud) | 3.0以下 |
超高温度用泥水システムの養生試験結果
ファンビスコメーターモデル50による測定結果
高潤滑性泥水
”クリーンキューブとテルクリーンの併用で泥水の潤滑性を高め、泥壁の摩擦を軽減することが出来ます。高傾斜井、水平掘坑井に威力を発揮します。”
クリーンリューブ(PPG:ポリプロピレングリコール誘導体)は、全ての水系泥水に使用することが出来、それら泥水の潤滑性を高めると共に、脱水特性の改善、粘土の膨潤・分散抑制、ビット等への張り付き防止、地層に対する障害の軽減等の優れた機能を持っています。
また水溶性の潤滑剤テルクリーンを併用することで、さらに泥水の潤滑性を高めることが出来ます。さらにクリーンリューブとテルクリーンは、いずれも非油性系で水溶性であるため、環境に優しい調泥剤です。
このクリーンリューブとテルクリーンを併用した、テルナイトの高潤滑性泥水は、高傾斜井や水平坑井の掘削において、泥水の潤滑係数および泥壁の抑留係数を著しく低減させ、トルクやドラグの減少、抑留の防止、掘進率の向上等のほか、生産層の保護などにも威力を発揮します。
また、環境汚染に対する公害規制が厳しく、海洋や陸域においても泥水に油を使用することが困難になっている昨今、テルナイトの高潤滑泥水は水溶性のクリーンリューブとテルクリーンを使用していますので、問題なく使用することが出来ます。
KCl-ポリマー/PPG泥水 基本組成
清水 | 100cc |
---|---|
テルゲル | 0~2.0g |
KCl | 5.0~7.0g |
テルポリマー(DX) | 1.0~1.5g |
テルポリマーL/H | 0.5g |
XCD-ポリマー | 0.1~0.3g |
クリーンリューブ | 3.0~5.0g |
テルクリーン | 1.0~1.5g |
苛性カリ | pH10.0相当 |
バライト | 必要量 |
一般泥水性状
比重 | 1.07~2.20 |
---|---|
F-Vis (秒) | 40~70 |
PV (cp) | 10~40 |
YV (lb/100sq.ft) | 10~30 |
Gel (lb/100sq.ft) | 2~7/5~20 |
API Filtrate (cc) | 10.0以下 |
pH | 10.0~11.0 |
MBC (cc/cc mud) | 3.00以下 |
Cl- (mg/l) | 30,000~70,000 |
K+ (mg/l) | 20,000~30,000 |
泥水の潤滑係数の測定結果(KCl-ポリマー泥水)
泥壁の抑留係数の測定結果(KCl-ポリマー泥水)
その他高機能泥水(イージードリル等)
”水深500mを超える場所での海洋掘削には、低温度下でも安定した泥水が必要です。”
水深500mを超える場所での海洋掘削では、泥水が海底付近で5℃以下の低温にさらされるため、低温度下においても安定した性状を示す泥水を使用する必要があります。
また、圧力も高くなることから海底付近においてガスハイドレートが形成され易いため、ガスハイドレートの形成を抑制する機能も必要になります。
さらに、掘削作業には通常の泥水に求められるような、地層の保護やホールクリーニング性、泥岩の水和・膨潤抑制機能や環境保護性等も必要となります。
テルナイトの大水深掘削泥水(NaCl-KCl/Polymer/PPG泥水)は、泥岩の抑制効果に優れ海洋を汚染しない環境保護性の高いKCl- Polymer 泥水をベースに、ガスハイドレート形成抑制としてNaClを高濃度で使用するとともに、多機能調泥剤クリーンリューブ(PPG:ポリプロピレングリコール 誘導体)を併用しています。
また、低温度下においても安定した泥水性状を維持することができるので、安全に大水深掘削作業を進めることができます。
NaCl-KCl/Polymer/PPG泥水 基本組成
清水 | 100cc |
---|---|
テルゲル | 0~1.0g |
NaCl | 14.0~16.0g |
KCl | 5.0~7.0g |
テルポリマー(DX) | 1.0~1.5g |
テルポリマーL/H | 0.1g/0.5g |
ザンビス | 0.1~0.2g |
クリーンリューブ | 3.0~5.0g |
テルクリーン | 1.0~1.5g |
苛性カリ | pH10.0相当 |
バライト | 必要量 |
一般泥水性状
比重 | 1.15~2.20 |
---|---|
F-Vis (秒) | 50~80 |
PV (cp) | 10~30 |
YV (lb/100sq.ft) | 15~25 |
Gel (lb/100sq.ft) | 3~5/7~15 |
API Filtrate (cc) | 5.0以下 |
pH | 10.0~11.0 |
MBC (cc/cc mud) | 1.0~3.0 |
Cl- (mg/l) | 60,000~120,000 |
K+ (mg/l) | 20,000~300,000 |
ガスハイドレート形成抑制に関して(ガスハイドレート生成分解平衡曲線)
流動性の低温度下における安定性
脱水特性の低温度下における安定性
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